備中国新見庄「たたら」-「たたら」とは

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「たたら」とは?

あなたは「たたら」を知っていますか?
この「たたら」は日本古来の製鉄法のことを言います。われわれの祖先が永い間築き上げた日本独特の製鉄の方法です。それは千年以上もの歴史をもっているのです。また、以前公開されたアニメ映画の「もののけ姫」の中で女性がたたらで鉄を吹いている場面がありました。そして中国地方の山間部は「たたら」の盛んな地域でした。新見庄の中またはその周辺でも盛んに鉄が吹かれていました。

「たたら」とは
日本古来の製鉄方法です。

 
 千年以上の歴史をもつ製鉄方法で、たたらという言葉は本来「ふいご」を指しているようです。資料によればこれは非常に古い言葉で、日本書紀に神武(じんむ)天皇のお后(おきさき)になる媛蹈鞴五十鈴姫命(ひめたたらいすずのひめのみこと)のお名前が出て来ます。蹈鞴と書いてたたらと読ませていますが、蹈鞴は踏みふいごのことです。この姫は出雲の神、事代主命(ことしろぬしのみこと)の姫と言われ、我が国の鉄の主要な産地となる出雲の姫の名前に蹈鞴がついていることはたたらと非常に密接な関係が有ったようです。実際に「たたら」の歴史を見てみても中国地方の山中から日本海へ向けての「たたら」の分布からもたたら製鉄の中心的地域であったと思われます。
 鉄を製錬する炉のことも、たたらというようになりました。さらに炉と操業に携わる物を収める大きな建物を高殿(たかどの)と呼び、さらに周辺施設全体を含めた製鉄工場も「たたら」と言うようになったそうです。

 製鉄の鉄原料としては砂鉄と木炭のを使用して木炭の燃焼熱が炉壁を溶かして砂鉄の還元を行い鉄を作るのです。
 たたら製鉄には2つの方法があります。
 1.砂鉄からいきなり鋼を作るケラ押し法
     ケラとは日本刀をはじめ、刃物、工具などに用いられてきました。
 2.ズク(銑鉄)を作るズク押し法
     ズクは炭素の量が多く、溶解が簡単で鋳物にも用いられます

 原材料の蹉跌には上記の工法に適した2種類に大別され
 1.ケラ押し法に用いる真砂(まさ)砂鉄
     真砂砂鉄は酸性岩類の花崗岩系を母岩とし、チタン分が少ない
 2.ズク押し法に用いる赤目(あこめ)砂鉄
     赤目砂鉄は塩基性岩類の閃緑岩(せんりょくがん)系を母岩としチタン分が多い